こんにちは。救急獣医師として日々奮闘しているSohey(ソーヘイ)です。
今回のテーマは「愛犬の健康」について。
健康管理における愛犬の年齢別による注意すべきポイントを、パピー(仔犬)からシニア(老齢)犬における各ステージで見逃せない変化について、救急医の目線でお伝えします。
パピー期(0〜1歳):成長と予防接種
パピー期は、愛犬の成長が目に見えて分かる時期ですね。
この時期、特に注意したいのは以下の3点です。
体重増加
健康な仔犬はグングン成長します。それが正常。
しかし、体重が増えなかったり、ましてや減少するようなら要注意。
毎週体重を測って記録しておきましょう。
歯の生え変わり
生後4〜6ヶ月頃から永久歯に生え変わります。
この時期に口の中を見る習慣をつけておきましょう。
歯磨きの練習を始めるのもこの時期がベストです!でも、無理しすぎると続けられなくなりますよ。
予防接種スケジュール
生後8週間頃から定期的な予防接種が必要になります。
必ず獣医師と相談して、適切なスケジュールを立ててくださいね。
同時にフィラリア予防についても相談できると良いでしょう。
獣医師からのアドバイス
パピー期は社会化のもっとも重要な時期です。
様々な経験をさせながら、健康管理にも気を配りましょう。
怖がりにならないよう、かつ、色々な刺激を与えてみてくださいね。
若年期(1〜3歳):活発さと健康管理
若年期は、愛犬が最も活発に行動する時期です。元気いっぱいで目が離せませんよね。
以下の点に注意すると良いでしょう。
活動量の変化
突然の活動量の低下は要注意です。
いつもと違うかも!?と感じたら、動画を撮ることをオススメします。
もちろん、2日以上いつもと様子が違ったら病院へ受診してください!
食欲や飲水欲の変化
急激な食欲不振や多飲(水を多く飲む)は、何かのサインかもしれません。
食べる量・飲む量をよく観察してください。
毛ヅヤの状態
ツヤのないパサパサの被毛や、局所的な抜け毛の増加は皮膚疾患のサイン。
赤み、腫れ、フケがないかどうか、ブラッシングしながらチェックするのが一石二鳥です!
獣医師からのアドバイス
この時期は、適切な運動と栄養バランスの取れた食事が重要です。
また、定期的な歯のケアも忘れずに。歯周病は若い子でもなりますからね。
成犬期(3〜7歳):安定期の落とし穴
成犬期は比較的安定した時期ですが、油断は禁物です。
以下の変化には注意が必要です。
体重の増加
運動不足や過食による肥満に注意しましょう。
去勢手術や避妊手術後は体重が増えやすくなっています。
理想的な体重がわからない場合は、獣医師に相談してくださいね。
アレルギー症状
皮膚トラブルや耳の炎症など、アレルギー症状が現れることがあります。
舐めたり、噛んだり、痒がったり。そんな仕草は増えてませんか?
獣医師からのアドバイス
定期的な健康診断を受けることで、潜在的な健康問題をいち早く発見できます。
フィラリア検査と同時の血液検査や、ワクチン接種の際の健康診断などがオススメです。
シニア初期(7〜10歳):年齢による変化の始まり
実は、「シニア期」の始まりは犬種によって全然違うんです!
- 小型犬(チワワ、トイプードルなど):10歳前後からシニア期
- 中型犬(柴犬、ビーグルなど):8〜9歳頃からシニア期
- 大型犬(ゴールデンレトリバー、ラブラドールなど):7〜8歳頃からシニア期
つまり、大型犬は小型犬より早くシニアになります。
愛犬の犬種に合わせて、シニアケアの開始時期を調整してくださいね。
さて、シニア期に入ると、こんな変化が現れ始めます。
活動量の低下
寝ている時間が長くなったり、長時間の散歩を嫌がるようになったりすることがあります。
無理はさせず、ゆっくりペースで接しましょう。
視力の変化
物が見えにくくなる子も増えてきます。
目の水晶体が白く濁って見える核の硬化症や、白内障などが原因かもしれません。
気になるようであれば、獣医師に相談してください。
関節の問題
立ち上がりにくくなったり、階段の上り下りを嫌がったりすることがあります。
ヨガマットをひいたり、滑りにくくする対策をしてあげるのもいいですね。
獣医師からのアドバイス
この時期からは、年2回の健康診断をオススメします。
気づいたらずいぶんと問題が進行していた、なんてことも多くなります。
些細な変化も見逃さないでくださいね。
シニア後期(10歳以上):老化と慢性疾患
ここでも犬種による違いがあります。
- 小型犬:13〜14歳以上
- 中型犬:11〜12歳以上
- 大型犬:10〜11歳以上
を目安にシニア後期のケアを始めましょう。
個体差もあるので、あくまで参考程度にしてくださいね。
シニア後期は、様々な健康問題が現れやすくなります。
適切なケアで快適な時間を過ごせるようにしましょう!
認知機能の低下
夜間の徘徊や、突然の吠え、トイレの失敗などが見られることがあります。
粗相などに対しても怒らず優しく接し、環境を整えてあげましょう。
慢性疾患の進行
心臓病や腎臓病などの慢性疾患やホルモン疾患が進行することがあります。
定期的な検査と適切な管理が欠かせません。
検査の頻度は主治医の先生とよく相談して決めてくださいね。
体重の減少
筋肉量の減少や慢性疾患により、体重が減少することがあります。
特に高齢となると、後ろ足の筋肉量の減少は顕著となり、それゆえ歩く量もどんどん減ってきてしまいます。
食事の内容や量の調整が必要かもしれません。
獣医師からのアドバイス
症状の変化を細かく観察し、少しでも異常を感じたら獣医師に相談してください。
愛犬との大切な時間を、できるだけ快適に過ごせるようサポートしましょう。
全年齢共通の注意点
年齢に関わらず、以下の変化には常に注意が必要です。
- 食欲の変化
- 飲水量の増減
- 排泄(便と尿)の変化
- 咳や異常な呼吸
- 嘔吐や下痢
- 皮膚や毛ヅヤの異常
- 行動の変化
これらの症状が続く場合は、速やかに獣医師に相談しましょう。
「様子見」が命取りになることも多いんです。
まとめ:定期健康診断の重要性
愛犬の健康を守るためには、年齢に応じた適切なケアと、定期的な健康診断が欠かせません。
特にシニア期に入ったら、年2回の健康診断をオススメします。
獣医師からの最後のアドバイス
愛犬の些細な変化に気づけるのは、飼い主であるあなたです。
日頃から愛犬の様子をよく観察し、変化に気づいたら迷わず獣医師に相談してください。
何度も言いますが、早期発見・早期治療が、愛犬の健康と長寿につながります。
愛犬との素晴らしい時間を、できるだけ長く楽しんでいただけることを願っています。
この記事が、少しでも皆様のお役に立てたなら幸いです。
それでは、また次回の記事でお会いしましょう!良い一日を!